■ 『南極環流』の解説
南極環流(なんきょくかんりゅう、Antarctic Circumpolar Current)とは、地球の自転の影響によって発生する南極大陸の周りを西から東に向かって還流する海流(環流)のことで、南極周極海流、環南極海流とも呼ばれる。
概要
流れの中心は太平洋とインド洋では南緯50度、大西洋では60度付近にある。流速は0.5ノット以上にはならないようだが、流幅が広く、しかも厚さが3000m以上であるため、流量は毎秒およそ1億トンにも達する莫大な量となっている。流路は海陸の分布や海底地形の影響を受けて多少変化する。すなわち、南アンチール列島、大西洋中央海嶺の南端、インド洋のケルゲレン海嶺、南太平洋海嶺の末端など海底の浅いところでは流向が北側に曲がり、これらを乗り越えると南側に曲がる。なお、この東向流の内側南極大陸沿海には西向きの極流があるといわれている。
南極の周りを還流するといっても、同じ水塊がぐるぐると回っているのではない。すなわち三大洋の水塊との間には西、東オーストラリア、ペルー、フォークランド、ブラジル、アグリス海流などによって水塊の交換が行われている。また、この還流を横断する方向には深層までの南北循環が存在し、水塊の交換がここでも行われている。